【連続アンケート企画】LGBTと家族 その10〜私と家族の関係〜

切っても切れない関係。それが家族の絆です。

自分のセクシュアリティに気づいた時、驚きや不安と共に
「家族にどう話せばいいのだろうか?」
「家族には絶対秘密にしなきゃ」
そんな相反する思いを抱いた方も少なくないでしょう。

この「LGBTと家族」は、
セクシュアル・マイノリティの家族への考え方、関わり方を
より多くの方へのアンケートから探っていこうという企画です。

様々な方の体験したこと、考えたことの中には
あなたが共感できる事例も見つかるかもしれません。

※「LGBTと家族」では、様々なセクシュアリティの様々な世代の皆様の家族との関わりをご紹介したいと考えています。当事者の皆様、是非アンケートにご協力ください。
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LGBTと家族 No.044
偏見がなさそうで惹かれた夫は、結婚後も変わらず良かった

パンセクシュアル(42歳)家族構成:配偶者(夫)

Q, 自分のセクシュアリティを自覚したのは何歳の頃でしたか?
高校生の頃。

Q, 自分のセクシュアリティを自覚した当時、どう感じましたか?
小学生の時に女の先輩を好きになって、男女どっちも好きになるものだと思っていた。それをバイセクシャルという名前で呼ぶことに気がついた。 それでもしっくり来なくて、パンセクシャルという言葉を知ったのはもっと先のこと。

Q, 自分のセクシュアリティを家族の誰かに伝えたことはありますか?
はい
血の繋がった両親と妹には伝えていない。
婚活で出会った今の夫には、最初に顔を合わせた時に真っ先に伝えた。
その時にはバイという伝え方にとどめた。
結婚後にもう少し丁寧に伝えた。

Q. あなたが伝えた後に家族から言われた言葉で印象にのこっているものは?
バイではなくパンセクシュアルであることを丁寧に説明した後
「あーそれなら納得できる」

Q,セクシュアル・マイノリティに関して、あなたの家族の中で印象的なエピソードがあったら教えてください。
小5位の時、1つ年上の女の子のことを好き好き言っていたら、母が困惑していたのをよく覚えています。

Q, ご自分の家族に対して感じること、考えていることなどを教えてください。
両親、姉妹とは付かず離れずで、この先伝えるつもりはない。
夫に対しては、偏見を持たないでくれて嬉しく思っている。そういう偏見がなさそうなところに惹かれたので、結婚後も豹変したりしなくて良かった。

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LGBTと家族 No.045
人間性で好きになれるから、人よりも選択肢が多いなとも思った

ビアン寄りバイ(27歳)家族構成:父、母、姉

Q, 自分のセクシュアリティを自覚したのは何歳の頃でしたか?
24歳頃かな。
男性としか付き合ったことなかったけど、同性に告白されて、男性よりもしっくり来ました。

Q, 自分のセクシュアリティを自覚した当時、どう感じましたか?
だから、男性だとそんなに好きになれなかったんだと思いました。
性別で好きになるより人間性で好きになれるから、人よりも選択肢が多いなとも思った。

Q, 自分のセクシュアリティを家族の誰かに伝えたことはありますか?
はい
大好きな彼女が出来て、ずっとこの方といたいなっておもったので、まず姉に話しました。
人間関係の変化は今のところないですし、思ったより普通でした。

Q. あなたが伝えた後に家族から言われた言葉で印象にのこっているものは?
「今は珍しいことでもないし、お互いが好きならそれでいいんじゃない」
と姉に言われました。

Q, ご自分の家族に対して感じること、考えていることなどを教えてください。
今の彼女さんが本当に好きなので、ちゃんと家族に紹介して、家族の一員として向かい入れて欲しいです。
最初は抵抗があるかもですがら私が好きになった方なので、きっと受け入れてくれると信じてます。

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LGBTと家族 No.046
神様に対して申し訳ないというか罪悪感がすごかった

ゲイ、最近アセクシュアルな気もする(23歳)家族構成:自分、母、別居中の父

Q, 自分のセクシュアリティを自覚したのは何歳の頃でしたか?
中学校に上がってすぐ。
性的なビデオとかに興味を持ち始めたら自分が女性よりも男性を見ていることに気がついた。

Q, 自分のセクシュアリティを自覚した当時、どう感じましたか?
クリスチャンの家庭だったので、まず神様に対して申し訳ないというか罪悪感がすごかった。
しかし、案外すんなり自分の中では受け入れて、そのままで生きていくしかないし母にはカミングアウトすべきだと思っていた。

Q, 自分のセクシュアリティを家族の誰かに伝えたことはありますか?
はい
中学校三年生の夏。
友達に話して、その流れで家に帰って母に話した。
次の朝にメールで親からは、
「あなたの個性はずっと特別だと思っていたし、セクシュアリティなんか関係なくあなたのことを愛し続けるよ」
と送られてきて通学中の電車の中で泣いた

Q. あなたが伝えた後に家族から言われた言葉で印象にのこっているものは?
なんとなくタブーのようにセクシュアリティの話をしなくなった時にふと
「早く孫が見たい」
と言われ、やっぱりそうかと申し訳なく感じた

Q,セクシュアル・マイノリティに関して、あなたの家族の中で印象的なエピソードがあったら教えてください。
父親は小さい頃から自分がおとなしく女性的な部分があったことを嫌っていたので、よく「お前は女だ」とか「オカマだ」とか説教される度に言われていた。

Q, ご自分の家族に対して感じること、考えていることなどを教えてください。
母は海外で育っていたので寛容な姿勢でいつもいてくれるのでありがたい。
父は他の色々なことがあって仲は悪いし、クリスチャンとは思えないような言葉で小さい頃から叱責されていたからこれからも関わらないし、カミングアウトすることは一生ないと思う。
まあ、もう気づいていると思うけど。

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LGBTと家族 No.047
高校生の時に携帯を見られて家族会議を開かれた

ゲイ(25歳)家族構成:父、母、自分、妹

Q, 自分のセクシュアリティを自覚したのは何歳の頃でしたか?
中学の頃。

Q, 自分のセクシュアリティを自覚した当時、どう感じましたか?
バイなのかゲイなのかわからないでいた。

Q, 自分のセクシュアリティを家族の誰かに伝えたことはありますか?
いいえ
自分の生活、仕事が落ち着いたら話をしたい。
また、家庭(祖母の認知症)等でバタバタして今話せる状況ではないため。

Q. 今後、家族に話す機会があると思いますか?
はい。
事態が落ち着けばちゃんと話はしたいと思っています。

Q,セクシュアル・マイノリティに関して、あなたの家族の中で印象的なエピソードがあったら教えてください。
高校生の時に携帯を見られて一時家族会議になりました。
母には
『いつになったら治るの?(ゲイをやめてくれるの?)』
と泣かれ会話にならず、沈黙で会議は終わり、その時に付き合っていた人(男)とは別れました。

Q, ご自分の家族に対して感じること、考えていることなどを教えてください。
そういったことがあったため、その後そういった会話をすることはなかったのですが、ここ2~3年の間でセクシュアル・マイノリティの人達がテレビなどで取りだたされてきて母は少し理解してきていますが、実の息子の事だと理解があるがどうかは不安要素です

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LGBTと家族 No.048
「親はどんな子どもでも、かわいいんだから」と母に言われた

トランスジェンダー(38歳)家族構成:父、母、姉二人、弟二人

Q, 自分のセクシュアリティを自覚したのは何歳の頃でしたか?
12歳頃。
当時はトランスジェンダーを知らず、同性を好きになったことから
「何か違和感があると思っていたら、自分はレズビアンだったんだ」
と思った。

Q, 自分のセクシュアリティを自覚した当時、どう感じましたか?
人生終わったと思った

Q, 自分のセクシュアリティを家族の誰かに伝えたことはありますか?
はい
23歳の頃、歳が近い方の姉に伝えた。
その後30歳までに、家族全員に伝えた。
びっくりした人もいれば、納得している人もいた。
特別否定されることもなかったが、受け取り方・感じ方はそれぞれ違うようだ。
一番変わったのは自分かもしれない。おしゃべりになった。

Q. あなたが伝えた後に家族から言われた言葉で印象にのこっているものは?
母から、
「親はどんな子どもでも、かわいいんだから」

Q,セクシュアル・マイノリティに関して、あなたの家族の中で印象的なエピソードがあったら教えてください。
性別変更し結婚するにあたり、できれば子どもがほしいという話を伝え聞いた一番上の姉が
「自分の身体をどうこうするのは自己責任だけど、子どもはモノじゃない。子どものことを考えたらそんなことはあり得ない」
と激怒し、それ以来音信不通になってしまった。

Q, ご自分の家族に対して感じること、考えていることなどを教えてください。
特別受け入れてくれたというわけでも、理解されているというわけでもないと思う。
ただ自分は「こうでありたい」「こうしたい」ということを言うようになり、家族はそれを「言い出したら聞かないしな」と黙認しているところもある。
性別のことよりも、人間としてどうか、ということの方が、話題になることが多いような気がする。

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ABOUTこの記事をかいた人

いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964