検査ってどう受けるんだろう?
Yさんと僕は新宿で検査を受けることにしていましました。新宿駅南口にある東京都南新宿検査・相談室で検査を受けました。当時はまず検査を受けるために電話で予約をします。その後、検査日に来店、検査となります。中では名前ではなく番号で呼ばれる為、個人情報等の管理もきっちりと行われています。
不安
予約を済ませていたがとても不安でした。これまで大きな病気もしたことがなく、検査というのはこんなにも不安になるものなのだと思っていました。
検査をすれば結果がわかる。感染していなければそれはそれでよいじゃないか。
でも、感染していたら……そう考えると検査を受けなければいいのではないか、そんな考えが僕の心の中では葛藤していました。しかし、もうすでに予約を入れていた為、重い足取りで僕はYさんと検査に向かいました。
いざ、検査へ
中に入り受付をすますと番号を渡され、待合室で待ちます。
「○○番の方」
僕の番号が呼ばれ、中に入ります。
HIVに感染してもすぐに死ぬわけではないこと。
感染していても適切な治療を行えば生涯生きることが出来るため、悲観的になることはないこと。
そういったことを説明をされながら、血液検査を受けました。
結果は2週間後です、そう言われ検査は終わり、あっけないものだなと思いました。何度も検査を受けている、そう話すYさんはケロっとした顔をしていました。2週間後かぁ……そう思いながら僕は家路に着きました。
検査の結果を待つ2週間
検査の結果が出るまでの2週間、僕は凄くドキドキしていましました。
検査の結果によっては僕は障害者になる。もし、陽性であった時に……
家族には伝えるべきなのか。
友達には伝えるべきなのか。
会社には伝えるべきなのか。
公表するべきなのか、隠すべきなのか。
そして一番考えていたのが、『Yさんと今後付き合っていてよいのか』ということでした。
感染原因
その感染原因は紛れもなくYさんである、そう言い切れる自信がありました。その当時の僕は付き合っている方以外と行為を行っていなかったからです。
Yさんと付き合う前に別れた彼氏とは3か月程空いておりましたし、最後は喧嘩ばかりでそういった行為を行っていなかったからです。陽性だった場合、Aさんからの忠告「YさんはHIVに感染しているかも」は正しかったことになます。
2週間不安になりながら色々と考えていました。そして、検査結果を伺う日になりました。
検査結果….
検査結果を聞きにYさんと僕は東京都南新宿検査・相談室に向かいましました。受付をし、番号を渡され、しばらく待合室で待っていましました。
普通に待合室から見えるドアから出てくる人と違ったところから出てくる人がおり、不思議に思いながら待っていると番号が呼ばれ中に入りました。
番号を二度確認された後、
「○○まさしさんですね?」
と尋ねられました。
「はい、そうです。」
「検査結果は奥の部屋でご案内します。奥の部屋へどうぞ。」
そう伝えられ僕は奥の部屋へ通されましました。
再度名前を確認され、検査医はぼそっと『まだ若いのに……』そうつぶやきました。
こちらに向き直ったあと、検査医から伝えられた一言は
「検査の結果、貴方は陽性でした。」という言葉でした。
つづく
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