Q. 自分の子どもがLGBTと分かった時、親はどうしたらいいの?

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自分の子どもがLGBTということが分かった時

自分の子どもがLGBTだということが分かった時、その親はどうしたらいいのでしょうか?ここでは、なんらかの方法で子どもがLGBTであることを知った親の方が知るべきことや、とるべき行動をお伝えします。

1. まず、落ち着きましょう

子どもがLGBTだということが分かった時、親の立場の人は驚き、そして不安を感じます。LGBTの人と出会ったことがある人や、LGBTの友人がいる人は別ですが、全く今までLGBTが周りにいなかった人は、つい心ない言葉を子どもに投げかけてしまったり、仲の良い友人に相談したり、インターネットで情報を探したりと、動揺してしまいます。しかし、相談をしたり情報を探したりするということは、それだけ子どものことを大切に思っているということでもあります。

自分の子どもがLGBTだと分かった時、まず最初に落ち着きましょう。LGBT は全人口のうち5〜10%は存在し、日本で言えば左利きの人と同じくらいの比率で一定数存在する人たちなので、自分の子どもが左利きであってもおかしくないように、自分の子どもがLGBTであることは何もおかしいことではありません。実際に、日本以外の国の中にはLGBTは個性の一つであるとして権利が認められ、同性同士の結婚ができる国もあれば自分の戸籍上の性別を簡単に変えることができる所もあります。自分の子がLGBTであることは何も変なことではありません。まず心を落ち着かせましょう。

2. LGBT とは何かを理解しましょう

LGBT とは、Lesbian(レズビアン, 女性同性愛者)、Gay(ゲイ, 男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル, 両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー, 性別越境)のそれぞれの頭文字をとった、セクシュアルマイノリティの総称を表します。レズビアンは女性だけど女性が好きな人、ゲイは男性だけど男性が好きな人、バイセクシュアルは男女両方好きな人、トランスジェンダーは男性で生まれて来たけれど自分は女性だと自認している人もしくは女性で生まれてきたけれど自分は男性だと自認している人のことです。セクシュアルマイノリティは人口全体のうち5%〜10%存在するということが様々な調査で判明しており、人間だけではなく動物たちにも一定数存在します。5〜10%という割合は日本国内で言えば左利きの人の比率に近いため、左利きの人と同じくらいの数の人がLGBT、セクシュアルマイノリティということになります。LGBTは日本だけではなく世界中に存在し、アメリカやヨーロッパの国々では同性同士の結婚が認められていますが、日本では同性同士の結婚は認められていません。

また、日本ではトランスジェンダーに対する呼び方の一つとして性同一性障害という言葉があります。性同一性障害はトランスジェンダーであることを病気の一種として捉えた呼び方で、日本では医師から診察を受け、性別を変更する上で必要な手術や治療を受けた上で戸籍上の性別を変えることができます。ヨーロッパの一部の国ではトランスジェンダー、つまり身体の性別と性自認が一致していないことは病気ではなく個性の一つであると考えられており、そういった国では手術や治療をせずとも戸籍上の性別を変えたりすることができます。日本ではテレビなどで「オネエ」と言われるタレントが活躍していますが、実社会では、まだまだLGBTに対する日本社会からの風当たりは強いと言われています。

3. LGBT の子はどう考えているか、考えてみましょう

これには2つのパターンがあります。

偶然、子どもがLGBTであることを知ってしまった場合

子どものインターネットの履歴、子どもの机にあった写真、何かを見て、子どもがLGBTであることを知ってしまった場合です。この場合、あなたの子どもは自分がLGBTであることを親に隠しており、まだ現時点では親に言えないことだと考えています。もしかしたら子ども自身も、まだ自分が他の人と違うことに戸惑っていたり、自分でも受け入れられていないかもしれません。もしくは自分自身は受け入れられているが、親には伝えられないと考えているのかもしれません。

子どもから、自分がLGBTであることをカミングアウト(告白)してきた場合

親がたまたま子どもがLGBTであることを知るのとは別に、子どもが自分からカミングアウトしてくる場合もあります。この場合、子どもは自分がLGBTであることを自分で気づいており、自分がLGBT であることを認めています。また、親に自分がLGBTであることを伝えることはLGBT当事者にとって非常に勇気が必要なことなので、子どもは親に伝えるべきかいろいろと悩み抜いた上で、勇気を振り絞り、親にカミングアウトしています。子は自分がLGBTであることを親に認めて欲しいと考えており、LGBTであることを親に拒絶されてしまうことを最も恐れています。

4. どうするべきか考えましょう

これにも2つのパターンがあります。

偶然、子どもがLGBTであることを知ってしまった場合

一番やってはいけないことは、親から子どもに、LGBTなのかどうかを聞くことです。たとえ確証があっても、LGBTであることは、子どもが自分から言い出すまで親は子どもに聞いたり話したりしてはいけません。子ども側が、まだあなたに伝える心の準備ができていないからです。辛抱強く、子どもから言いだしてくれることを待ちましょう。子どもから言い出してくれるのを待つ中で、親にもできることがあります。

  • LGBTの子と、テレビなどで同性婚やLGBTのニュースを一緒に見て、そこで同性婚に賛成であることや、「LGBTであっても権利は認められるべきだ」といった、LGBTに関して肯定的なことを言ってみましょう。間接的に、子どもは「親は自分を認めてくれるかもしれない」と思うことでしょう。
  • 何かの節で、「あなたがどんな人であっても愛している」と伝えましょう。言葉でも、手紙でも、抱きしめるだけでもいいかもしれません。「どんな人でも」という言葉が重要です。その言葉を通じて「たとえLGBTであっても」という意味を子どもが受け取ってくれるかもしれません。

子どもから、自分がLGBTであることをカミングアウト(告白)してきた場合

一番やってはいけないことは、子どもを拒絶することです。子どもは親にカミングアウトするまでに、伝えるべきか伝えないべきか悩んだ上で勇気を振り絞ってあなたにカミングアウトしています。ここで子どものために親がやると良いことはただ一つ、認めることです。「伝えてくれてありがとう。」と伝え、LGBTであっても愛していることを伝えましょう。子どもはあなたが受け入れてくれたことに安心し、伝えて良かったと思い、より良い親子関係になるでしょう。日本社会ではLGBTとして生きて行くことは大変なことですから、いつも子どもの味方でいてあげてください。

画像出典:GATAG

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