2016年11月9日、ドナルド・トランプ氏が合衆国次期大統領に決まったことを知ったとき、オハイオ州在住のレズビアン・カップル Loran Marsanさん(オハイオ大学教授)と Jolena Hansbarger さん(アーティスト/起業家)はとても失望しました。しかし絶望して打ちのめされるのではなく、その日に同性婚をするという行動に移すことを決めました。
Buzz Feed LGBT が伝えたこのニュースをご紹介します。
”Love Trumps Hate”(愛は憎しみに勝る)と名付けられた2人の結婚式を収録したNEWS映像。
以前から同性婚について話をしていた2人ですが、早急に婚姻届を出す必要性は感じていなかったそうです。でも、ドナルド・トランプ氏が次期大統領に決まったことで自分たちの生活に悪い変化が起きるのではないか、という恐怖が2人の思いを結婚に向かわせたそうです。
【発言まとめ】ドナルド・トランプ大統領はLGBTの敵か?味方か? でご紹介したように、トランプ氏は同性婚には反対であるとの考えを表明しています。また、(大統領が氏名権を持つ)空席となっている連邦最高裁判事には同性婚に反対する人物を推すとも発言しています。
11月8日(火)、大統領選挙の開票速報を見ていたLoran Marsanさんは、Jolena Hansbarger さんにメッセージを送りました。
「もしトランプが大統領になったら、私たちは明日結婚するべきじゃない?」
同性婚について何度も話し合ってきたけれど、するべきだと決断する理由が見つからなかったと語るJolena Hansbargerさんは、このメッセージを見た瞬間に
「これこそが結婚する理由だ」
と感じたそうです。
翌朝(11月9日)、2人は親しい友人と家族に「今日、結婚する」という計画をメールしました。そして、結婚式を挙げるThe Athens Country Courthouse(裁判所)に向かいました。黒いラブラドールと共に(彼はring bearerを務めます)。
※ring bearer…〔結婚式で花嫁・花婿のための〕指輪を運ぶ係
The Athens Country Courthouseの前で、家族、友人、そして少数の学生たちに囲まれて2人の結婚式が執り行われました。
「すごく興奮したし、嬉しかった」
Jolena Hansbargerさんは式の間に感じた気持ちを語りました。
「彼女の潤んだ瞳を見て私も泣いてしまい、そしてとても幸せを感じた」
「私たちの結婚式を通じて多くの人の絶望的な感情を、少しだけでも前向きにして小さな幸せを感じるようにできたことは、とても驚きだった」
とLoran Marsanさんは語りました。
My women's studies professor and her girlfriend got married this afternoon and that, my friends, is how #LoveTrumpsHate pic.twitter.com/JAO2Hak3q7
— Mallory Golski (@malgraceg) November 9, 2016
Loran Marsanさんの教えるメディアに関するクラスで学ぶMallory Golskiさんは友人と共に式に参列し、この特別な日を映像にのこしました。それが冒頭にご紹介した映像です。
結婚式の後でLoran Marsanさんは
「同性婚の権利(marriage equality=結婚の平等)だけじゃなく、移民権、移民改革、雇用と住宅差別など、様々な偏見に抗議するための活動を続けていきます」
と語りました。
「私たちがお互いを支え続ける限り、きっと実現することができます」
“Love WILL trump hate,”
「愛は、憎しみに打ち勝つのだから」
■引用元記事
A Queer Couple Decided To Get Married Right After They Found Out Trump Won The Election