男性刑務所に送られたトランスジェンダーの女性が死亡
トランスジェンダー女性が、英国・リーズの刑務所で亡くなっているのが発見された。彼女は女性刑務所に入ることを希望していたが、男性刑務所に送られていたという。
男性刑務所に送られたトランス女性
21歳のヴィッキー・トンプソン(Vicky Thompson)が、11月13日にリーズ刑務所でなくなっていたことが明らかになった。彼女は12ヶ月の懲役を言い渡されていたが、BBCによると、判決には後に24ヶ月の執行猶予がつけられたという。しかし、トンプソンは執行猶予中に新たな違反を犯したため猶予が取り消され、12ヶ月の服役を命じられていた。
トンプソンの恋人であるロバート・スティール(Robert Steele)は、BBCに対して以下のように話している。
「彼女は、自分が女性のような格好をしているから周りに色々言われてしまうので、そこ(男性刑務所)に入りたがっていなかった。」
彼女は他の入所者から性的に罵倒するような言葉をかけられていたという。
また、事務弁護士のモハメッド・フセイン(Mohammed Hussain)は、彼女は本質的には女性であり傷つきやすく、女性刑務所に送られるべきだったと話した。
刑務所は
「リーズの入所者であったヴィッキー・トンプソンは11月13日金曜日の夜に意識を失っている状態で発見された。…職員や救急救命士が組成を試みたが現地時刻21時10分に死亡が確認された。」
と発表した。刑務所内での死亡事例は全て、第三者的調査機関によって調査されるという。
英国政府としての対応
今月初め、女性・平等・家族の公正担当副大臣であるキャロライン・ディナネッジ(Caroline Dinenage)は以下のように発言した。
「入所者は基本的には法的に認知されている性別に従って送られる。…しかし、ガイドラインには状況によって判断できる余地がある。入所者の身体的及び精神的な健康を守るために、他の入所者の安全や健康も配慮しながら、刑務所職員は医療やその他の専門家との相談のもと、それぞれのケースについて状況を検討するだろう。」
この副大臣はトランスジェンダーの入所者への対応の見直しを行うと宣言しており、改定されたガイドラインは来年から導入される予定だ。
一方で、この事件は初めに男性刑務所に送られたトランスジェンダーの女性が、後に女性刑務所に移る許可が与えられたのよりも後に起きたことであるという。
画像出典:Pink News