「血縁関係でもパートナーシップを認めて」英国の姉妹が同性パートナーシップ制度の適用を求める

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「姉妹であってもパートナーシップ制度を適用して欲しい」

英国に住む2人の姉妹は長期間同居し、財産も2人で共有している。しかし、彼女らの関係は法的に認められることはなかった。50代の彼女らは相続などの点で不安を抱えており、同性間のパートナーシップ制度が彼女らにも適用されることを望んでいるという。

長い間ともに生活してきた2人の姉妹

英国でシビル・パートナシップと呼ばれる同性パートナーシップ制度が導入されたのは、トニー・ブレア政権時の2005年のことだった。

Pink Newsによれば、キャサリン・アトリーとギンダ・アトリーの姉妹は、人生の多くの時間を共に過ごし、どちらも結婚をしていないという。1993年にキャサリン妊娠していたことがわかると、ギンダは彼女の娘の育児を手伝うようになった。

彼女らは異性愛者であり、恋愛関係にはない。だが、一つの家族として生活を続けてきたにもかかわらず、法的な保護は受けられない状態にあるという。

血縁関係にあるとパートナーシップ制度を利用できない

キャサリンは、パートナーシップ制度が恋愛関係にはない親戚同士の関係にも適用されるよう、改正される必要があると考えている。彼女たちのような関係は、現在は婚姻法でも認められていないからだ。

彼女はThe Spectatorで、以下のような意見を述べている。

「なぜ、長きにわたって同居し家計が一緒である兄弟姉妹、そしてその他の血縁関係にある者同士の関係がシビル・パートナーシップで認められないのかということを、政府は説明できていません。」

「シビル・パートナーシップに登録するには性的な関係が必要であるなどとは明記されておらず、またされるべきでもありません!この制度は、長期間同居している全ての同性カップルに必要な権利を保障するものなのです。」

なぜ、血縁関係にある者同士はその制度から除外されてしまうのでしょうか。ましてや、長い間同居していても血縁関係にあることで、パートナシップや婚姻関係にあるカップルが享受している全ての権利を否定されてしまうのはなぜなのでしょうか?」

彼女らが直面する問題

キャサリンはさらに、彼女らに法的な権利が認められないことで生じ得る現実的問題を説明している。

「私の姉と私は、どちらも結婚しておらず、お互い50代です。人生のほとんどを共に過ごし、1980年代から財産は共有しています。」

「私たちの家は17万5000ポンド(約3000万円)で住宅ローンを組んで購入し、働きながらローンを返済していますが、その家の価値が急上昇しています。」

「価値が非常に上がったので、私たちのどちらかが他界した時には、生き残った方が相続税を支払う必要があるため、すぐに家を売り払わなければならないでしょう。」

「政府は血縁関係にある者同士の関係を認めていないので、私たちが政府に納める額は、私たちが家を買うときに組んだローンとほぼ同じくらいになってしまうのです。」

2人には強力な支援者が

この2人のことを応援している人はたくさんいるという。例えば、ドミニク・グリーブ元法務大臣などもその一人だ。

彼は、

「シビル・パートナーシップを設置した基本原理には、それまで認めてきた結婚以外の、互いに協力し合う親密な関係の価値というものを政府が認めるということがある。」

「同居する血縁関係にある者同士などの家族を形成する権利を認めないということは、差別的であり、改めるべき深刻な間違いだ。」

と述べた。

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