【FtM】ブレイク直前!レインボーアイドルSECRET GUYZの魅力

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FtMアイドルユニット“SECRET GUYZ”を知っていますか?

昨年GWのTOKYO RAINBOW PRIDE前日祭「FIESTA」、そして秋の横浜レインボーフェスタLGBT2015に登場し、鮮烈な印象を残した三人組。それが日本初のFtMアイドルユニット“SECRET GUYZ”です。

まずは彼らの最新シングル「SKY MARCH」(2015年10月7日発売)をご覧ください。

彼らにしか演じられない、手の届きそうな王子様の魅力

僕自身もSECRET GUYZの存在を初めて知ったのは、昨年GWのTOKYO RAINBOW PRIDE前日祭「FIESTA」でした。こういうLGBTイベントに行かれた経験のある方はお分かりになると思いますが、様々なパフォーマーが登場するものの、時々一部でホットな反応がありつつも全体としては一定(低め)の熱を保ったまま進行することがほとんどです。昨年の「FIESTA」も、そんな感じでステージが進んでいましたが、彼らが登場するや、その空気は一変しました。

会場には、彼らの熱狂的ファン(IKENIE=イケニエと呼ばれている)が多数つめかけていて、いきなり客席の熱が沸騰状態に。そして、それだけの熱狂が生まれる理由は、彼らのステージを見れば納得できました。
それを言葉で表現するならば、

1)いわゆるスターのオーラと呼ばれるだろう「華」を発散しまくる

奇抜な衣装を着こなすスマートなスタイル、ヘア、衣装など含めた立ち姿のカッコ良さ。ステージに登場しただけで、他を圧倒する雰囲気が充満します。

2)卓越したパフォーマンスの見事さ

かなりのトレーニングを積んで来ていることが一目瞭然、指先までピタッときまるパフォーマンスは、カッコいいの一言。また広いステージの幅と奥行きを活かした立体的なパフォーマンスも魅力的。きちんと演出され、経験を重ねているプロのステージの凄みを見せてくれます。

3)MCで伝えたいことを伝える力がある

すごく当たり前のことなのですが、自分たちが何であり、何をしているのか、ということを初見の観客にきちんと伝える力を彼らはもっています。これ、何よりも大切なことなのですが、セミプロのレベルではきちんとできないことが多いのです。

「宝塚の男役のカッコ良さに、ショーパブの下世話さをプラスした、手が届きそうな感じがする王子様なんだな」

と、あまりに完成度が高く、かつ熱狂的に盛り上がるステージを見ながら考えていました。そして、

「この3人、一体何者なんだろう?」

という疑問が大きくなってきました。

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SECRET GUYS (左から)キャワイイ担当 諭吉、裸の王子様 吉原シュート、やんちゃ担当 池田タイキ

実はSECRET GUYZは、ももクロなどがいるあの大手事務所STARDUST所属で「スターダストのトランスヒーロー・SECRET GUYZ」(※1)というキャッチコピーを持つFtMアイドルユニットだったのです。

大手事務所に所属し、会場には熱狂的女性ファンが押し寄せ、パフォーマンスは見事、そしてスターのオーラを発散しまくっている。さらに会場には専用ブースも出展されていて、本気で「売ろう」という事務所の意志も強く感じられました。

その日以来、僕は彼らSECRET GUYZのことが気になって仕方なくなってしまったのです。

(※ 1)
2015年4月22日発売の第三弾シングル「スーハーマン。。」リリース時に使用していたキャッチコピー。TOKYO RAINBOW PRIDEのステージでは、自称形容詞として使われていました。

デビュー時から大きく路線が変わり、ブレイク直前!

事務所の公式サイトによるプロフィールは

日本発FtMユニット・SECRET GUYZ。
FtM(元女性)をもっと世間に広めるべく活動中。
女性・男性の両面の魅力を持つ彼らを是非ご堪能ください。

現在までに4枚のシングルをリリースしているSECRET GUYZ。デビュー時からイメージの軌道修正をしながらスタイルを確立していった軌跡を見て参りましょう。

■カリスマでバンパイアのイメージのデビュー曲

デビューシングル
「HUG×HUG」
2013年7月10日リリース

HUG HUG

SDMC-0108 ¥952+税

彼らのデビューは2013年7月。

デビュー時のコンセプトはバンパイアで、最近のイメージとは少し異なっているのも興味深いです。また当時のコピーは

「業界初!3ピースイケメンおなべユニット」

と、カリスマ性をセールスポイントにしていたようです。その辺りは公式サイト掲載のインタビューでご覧ください。

 

■カリスマから手が届きそうな身近な雰囲気に変貌

第二弾シングル
My Monster Lovely
2014年11月19日リリース

My Monster Lovely

SDMC-0177 / ¥1,000+税

セカンドシングル「My Monster Lovely」は1年4ヶ月後の2014年11月にリリース。
ファーストから少し軌道修正をしたのでしょうか、カリスマ・イメージが薄れ、表情豊かでちょっと身近な雰囲気になってきました。キャッチコピーも

「24時間365日、超本格男装?ユニット! 様々な装いで非現実的な世界に引き込む、華麗に踊る歌劇団」

と、宝塚的なイメージを押し出してきました。

「My Monster Lovely」


またセカンドシングル発売時から、『おなべ』という言葉を『SG(SECRET GUY)』に変えていきたい!という目標を掲げるようになりました。

 

■ビビッドでインパクトのあるビジュアルに進化

第3弾シングル
スーハーマン。。
2015年4月22日リリース

スーハーマン

ZXRC-1005 ¥1,000+税

このコンセプトの軌道修正で方向性が定まったのか、サードシングルは五ヶ月にリリースの「スーハーマン。。」。
昨年のTOKYO RAINBOW PRIDEに登場したのが、このリリース直後です。
前述のキャッチコピー

「スターダストのトランスヒーロー・SECRET GUYZ」

を体現するかのようにビジュアル面も大きく変わりました。


デビュー時から比べると、ビジュアルイメージが「暗→陽」へ、色彩もビビッドでインパクトのある方向に変貌。このイメージチェンジが功を奏した様で、サードシングル「スーハーマン。。」はオリコンデイリーチャートで11位を記録しました。

■レインボーアイドルへと進化し、より広い世界へ飛翔

第4弾シングル
SKY MARCH
2015年10月2日リリース

Sky march

ZXRC-1034 [SKY MARCH] タイキ盤 ¥1,000+税

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ZXRC-1035 [SKY MARCH] キャワワ盤 ¥1,000+税

「スーハーマン。。」で確立したSECRET GUYZのイメージをさらに研ぎすましていったのが、冒頭にご紹介した現時点での最新シングル「SKY MARCH」です。この4枚目のシングルは2015年10月2日に発売され、オリコンデイリーチャートで6位、ウィークリーチャートで11位と好調な結果を残しています。

そしてこの「SKY MARCH」はセールスの結果が好調なだけでなく、楽曲の世界観も大きく変わりまさに彼らにとってターニングポイントとなるシングルではないかと考えています。「スーハーマン。。」までの3枚のシングルは、FtMである彼らの特性に特化したもので、それはIKENIEと呼ばれるコアなファンを萌えさせる大きな要素だったと思います。

しかし「SKY MARCH」を機に、もっと広い層に向けて活動していく方向にシフトをチェンジしたようです。高校生男女を従えて唄い踊るPVはまさにそれを象徴しています。彼らの自称する形容詞も「トランスヒーロー」から「レインボーアイドル」へと進化しました。

そして、キャッチコピーは

「闇を照らせ、ここにはない未来のために」

LGBTの象徴であるレインボーを強く意識した、個性と多様性を尊重したダイバーシティ社会へのパイロット曲(公式YOU TUBEより)、と位置づけられています。

曲調とか奇抜な衣装などの印象が強烈すぎますが、歌詞をじっくり読むとセクマイという垣根すら飛び越えて共感させる力を持っているなあと感じます。
歌詞はこちら

この「SKY MARCH」は、IKENIEと呼ばれる熱狂的なコア・ファンに加え、さらに幅広いファンを獲得し始めたことで好調なセールスに結びついたのだと思われます。
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今年5月にニューシングルの発売も決まり、それに向けて春休み期間には関東各地のショッピングモールでの「フリーライブツアー」も決定しています。

まさに本格的ブレイク直前な雰囲気のSECRET GUYZ。今年、どのように活躍していくのか、注目していきましょう。

彼らの勇姿を、大晦日の紅白のステージで見られるようになってほしい、と個人的には願っています。

SECRET GUYZ 公式サイト

★フリーライブツアー開催決定!
各日とも 第1部 開演13:00/第2部 開演15:30

3/6(日) 神奈川県・川崎チッタ ラチッタデッラ
3/12(土)東京都・ヨドバシ吉祥寺
3/13(日)東京都・アリオ北砂
3/19(土)東京都・サンストリート亀戸
3/20(日)埼玉県・コクーンシティ
3/21(月祝)神奈川県・アリオ橋本
3/27(日)埼玉県・イオンモール与野
4/2(土)群馬県・けやきウォーク前橋
4/3(日)神奈川県・トレッサ横浜
4/9(土)静岡県・イオンモール浜松市野

画像撮影:itaru1964 (横浜レインボーフェスタLGBT2015にて)

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いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964