Rentboy.com のCEOが逮捕
LGBTQ Nation の記事によると、マンハッタンにてRentboy.com (現在はサイトは閉鎖されている) が踏み込み調査を受け、CEOのジェフリー・フラントと従業員数名が逮捕され、保護観察下におかれた。
19年間
このRentboy.com は1996年から運営されており、世界で2,100以上の街で10,500人以上の男性の中から1人を選び、売春することができるというサービスだ。つまり19年間もの間このウェブサイトは運営されてきたのである。Twitter には11,000以上のフォロワーを持っており、「なぜ19年間見過ごしてきていて、今逮捕なのか?」と疑問の声もあがっている。CEOは「セックスのためにお金を支払ったり、そのほか違法な活動をすることのためにこのサイトは使われていない」と言ったが、警察は「たとえウェブサイトに売春を勧めるものではないという文言があったとしても、実際には違法な売春行為を促進させた」と言っている。アメリカでは、ネバダ州にあるいくつかの地域では政府の管理下のもと合法だが、それ以外の州では売春が完全に違法であり、男性による売春にもそれは適応される。
日本では男性同士の売春は完全に合法
日本の売春防止法には以下のように記述されている。
第一章 総則
第一条
この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、売春を助長する行為等を処罰するとともに、性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更生の措置を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする。
日本の売春防止法は、女子に対するものだ。男性が女性を買うという想定でしかこの法律は書かれなかったようだ。よって、男性同士の売春には適応されない。
日本中に点在する”売り専”
男性同士の売春は、日本では「売り専」と言われている。新宿二丁目を始めとして日本のいろんな所に点在し、営業をしています。「新人のかわいいボーイが入りました!」のような、女性だったら完全にアウトな営業文句も、男性なので合法だ。しかし、そのかわり売春をやめたあとの更生施設などもすべて女性のためにしか存在しないので、売春をした男性は政府が用意する社会更生プログラムを受けることができない。
日本は男性同士の売春はもともと盛んだった
“陰間茶屋”という単語をご存知だろうか?明治時代以前に日本に存在した、男性向け男性専門の売春宿だ。湯島などさまざまな箇所に日本でも昔存在していた。また実は、歌舞伎は「男昌の晴れ舞台」だったという一面がある。歌舞伎の女形として現れたかわいい男子を金持ちの人が指名し、いわば援助交際のようなことをしていた。歌舞伎に出られるのはスターの歌舞伎俳優だけだ。なので、歌舞伎に出られない歌舞伎俳優たちは、いつか歌舞伎という晴れ舞台に出て金持ちに指名されることを夢見ながら、陰間茶屋で売春をすることで生計をたてていた。(すべての歌舞伎役者が売春をしていたわけではない)
日本の法律の穴
同性婚のみならず、日本の法律は「男女」という存在のみが念頭におかれているせいで、さまざまなところで「同性同士」に関して法律の穴が存在する。今回の「男性同士の売春は合法」というのも、その穴の1つと言えるだろう。
画像出典:Rentboy.com raided, CEO arrested for promoting prostitution