【世界のLGBT】フィリピンのトランスジェンダー迫害問題

Philippines transgender

フィリピントランスジェンダー事情

他の国と同様に、フィリピンのトランスジェンダーコミュニティーは今も平等の権利を手に入れるため一生懸命闘っています。フィリピンでは家族が何よりも大事にされるので、トランスジェンダーの子供や親戚を持つと酷く反対されてしまうのです。勿論家族の誰かがトランスジェンダーだろうが大した事では無いと思う家族もいるのですが、家族によってはトランスジェンダーでいる事は罪で、道徳に反する事だと思う家族もいます。聖書の教えを大切にしている教会の中も、トランスジェンダーの人々は彼らの信仰に背いた”罪”を犯していると考えています。

トランスジェンダー女性は社会的に認められていない

フィリピンでは、あまりトランスジェンダー女性は社会に認められていないのです。他国のトランスジェンダーコミュニティーと全く同様に彼らは差別され、いじめに合っています。彼らは様々なヘイトクライムの犠牲になっています。事実、”フィリピンLGBTヘイトクライムウォッチ”によれば、マニラ地区では12人のトランスジェンダー女性が殺害され、その内の6人は刺殺され年齢は24歳から45歳の間でした。

フィリピンに最も多い差別1:社会的追放

基本的に、人は自分の社会規範や信念のせいで差別をしますね。フィリピンでとても多い差別は社会的な追放と虐めで、差別する側はたいてい差別されている側に何が起こるかなどは考えてもいません。あるトランスジェンダー女性は、単に性別にあった服装をしていなかったという理由で、クラブで入場拒否されました。この様な状況なので、トランスジェンダー女性は彼女の本当のアイデンティティーを隠し、特定の場所を避け、孤立してしまい消極的になってしまっています。

フィリピンに最も多い差別2:いじめ

フィリピンではトランスジェンダーに対する虐めの報告がたくさんあります。職場などで虐めにあっています。彼女の性別のアイデンティティーの為に女性トイレを使えないというケースもあり、この場合男性トイレを使用しなければならないので彼女達は困惑してしまい、同様に男性トイレを使用する男性も気を使ってしまうし、トランスジェンダー女性を虐める事さえ起こりかねないのです。

加害者に多いのは男性

出会った人に、本当の性別を明かさず隠そうとするトランスジェンダー女性はいます。バレてしまった時、問題が起きたり、へイトクライムにつながる事があります。統計によれば通常は男性が加害者です。原因の一つとしては、彼らは女性と付き合っていたと思っていたのに、騙されたと感じるからみたいなのです。彼らは怒りで正常心を失い、一緒にいるトランスジェンダー女性に暴力を振るったり、最悪の場合殺してしまう事もあるのです。

フィリピンのトランスジェンダーの未来

トランスジェンダーコミュニティーは、セクシュアリティがなんであろうが、全ての人にとって暮らしやすい社会を築こうと努力しています。フィリピンのトランスジェンダー女性と、トランスジェンダー男性もストレートの人々と同様に平等に扱われるべきです。トランスジェンダーの人だって、ここフィリピンという国で安全に暮らせる安全と公平を必要とする、一人の人間なのですから。

寄稿:K.J. Sunga さん(フィリピン在住)

画像出典:http://www.huffingtonpost.ca

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