LGBTの権利向上はただの流行りにしてはいけない
カナダ出身のエレクトロニック歌手Peaches(ピーチズ)は、これまで幾度にわたってLGBTの権利向上を訴えてきた。そんな彼女が平等な権利は「ただの流行りじゃない」と発言したという。
Peachesの願い
カナダ人歌手のPeachesはCNNに対し、彼女がこれまで支持してきたLGBTの権利について語った。彼女の曲の歌詞はあからさまな性的描写を含んでいる場合も多いが、その一方で社会規範に対して挑戦的であったり、フェミニズムやセクシャリティについて語られたりもする。
「同性愛者の権利が流行になっている。みんな最初は私に向かって『あなたが言っていることは大切だ』って言っている。…私はこれがただの流行りじゃないことを願っている。私たちが前に進んでいることを願っている。」
Peachesの曲
彼女の曲には、同性愛や両性愛についてだけでなく、トランスジェンダーについて歌っているものもあり、それらは多くのテレビ番組や映画で取り上げられてきた。また、フェミニズム的な考えを持っていることについては、彼女は以下のように話している。
「私ははっきりと、自分がフェミニストであると思っているし、自分をフェミニストだと思っていない女性はみんな自分に嘘をついていると思っている。(男性と)同じだけの給料をもらいたいでしょう?平等な権利が欲しいでしょう?」
「男性がフェミニストになることもとっても重要。…私にとっての最終的なゴールはゴールは人道主義者(ヒューマニスト)だからね。」
日本における“LGBTブーム”
日本でも最近、LGBTという言葉がメディアなどで多く取り上げられるようになった。渋谷区・世田谷区の同性パートナーシップを初め、同性愛を取り上げたテレビドラマなども放映されている。このような社会の動きを「LGBTブーム」と表現することもある。その一方で、当の一般のLGBTたちが現在のこの動きについていけていない、同性愛にばかり注目が集まり、トランスジェンダーの存在が忘れられがちであるなどの批判もあり、課題も山積している。
LGBT支援の活動が独り歩きせず、また「ブーム」の名の通り、一過性の出来事で終わらせないために、社会的関心を引きつけつつも、いかに当事者側のニーズを把握しそれを反映させていけるかが重要となってくるだろう。
画像出典:Pink News