ひと味違った東北企画
ご存じの方も多い、今話題の『OUT IN JAPAN』という企画。
*日本のLGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティにスポットライトを当て、市井の人々を含む多彩なポートレートを様々なフォトグラファーが撮影し、5年間で10,000人のギャラリーを目指すプロジェクトです(OUT IN JAPAN公式サイトより)
これまで、東京や大阪や福岡などで撮影会が行われています。
カメラマンがレスリー・キー氏、ファッションブランドのGAP協賛ということだけあって盛り上がりを見せていますね!また、巷で有名な方々も続々と協賛・参加しています。撮影されたポートレートをどこかで見かけた人も多いのではないでしょうか?その撮影会が3/21に東北の宮城県仙台市で開催されます!
また、地方での、そして東日本大震災があった東北だからこその関連企画も行われます。今までにないような地方での企画に注目が集まっています。
「OUT IN JAPAN東北プロジェクト公式Twitter」
「私がカミングアウトしない理由~CLOSET IN JAPAN~」
『OUT IN JAPANというシャイニーな企画をするのなら、東北らしくクローゼットの人もポジティブな形で非シャイニーとして参加できる企画があれば』
ということで、この企画が立てられたそうです。主催している方々も、クローゼットとして生活してるそうです。このイベントには本家OUT IN JAPANの主催者の方も参加予定とのことで、とても面白い企画となっています。
内容の詳細は下記をチェックしてみてください!
東北では、まだまだカミングアウトの壁が大きく、クローゼットとして生きている当事者が数多くいます。東京などに住んでいる方には想像し難いと思いますが、セクシャルマイノリティーであることやカミングアウトすることが生死に関わるという当事者もいるのです。理由は様々ですが、東北のそういった現状を見つめることはとても重要なことだと思います。
日本では、LGBTの話題も多くなり『カミングアウトしていこう』といった流れが少なからずできている中で、クローゼットであることがネガティブな印象を持たれることは多々あります。しかし、クローゼットだから存在していないわけではもちろんありません。クローゼットの人間もポジティブに社会の中で生きていることを表明することは、とても意義のあることだと感じます。
イベント詳細記事→tohokurainbowportal.jimdo.com
『震災とLGBT(仮題)』
2011.3.11の東日本大震災を受けて、これまで『震災とセクシャルマイノリティー』といった題材で多くの講演やイベントが行われてきました。避難所や仮設住宅、地域でセクシャルマイノリティーに関する障壁・問題が数多くあったからです。仮設トイレ、仮設浴場、下着の支援物資などの物理的な問題や、今まで関わりのなかった地域や親戚の人たちとの関係性の問題。そういったことを踏まえて、当事者かどうかに関わらずに参加した人たちの中で沢山の話し合いがなされてきました。
もうすぐ、震災から5年が経ちます。他地域の方からは『震災、大変だったでしょ?』と、過去の話のように振られたりしますが、まだ震災は続いています。仮設住宅で生活を余儀なくされている方は未だに多くいらっしゃいますし、復興住宅に移ってからも心の病に悩まされている方もいます。
OUT IN JAPANという全国的な企画とともにこのようなフォーラムが開かれることで、多くの方の目に止まればいいなと思います。自然災害は東北だけではなく日本全国で起こっています。このフォーラムは全国の沢山の方の役に立つことができるはずです。
地方独特の魅力
ある意味で、全国的に行われている地方や都市によって味が変わってくるのは当たり前のことですね。東北の気質としてあまり積極的な人いないということが挙げられますが、今回の企画は他地域にはない東北の地でしか東北の人にしかできないような素敵な企画です。主催者の方々の努力が報われ、当日は多くの方の笑顔が見られるといいですね!!
パレードや映画祭などが日本各地で開催することがありますが、その土地の魅力が覗けるような、その土地に住んでいるLGBTの顔が見れるような企画があればいいなと感じています。そして、よりセクシャルマイノリティーが地方で暮らしやすくなるよう願っています。
画像出典:gqjapan.jp、OUT IN JAPAN Twitter