パッキャオの差別発言に多方面からの非難
フィリピンの国民的ヒーロー、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)が「同性愛者は動物以下だ」と差別発言したことが話題となっている。これに対し、オープンリーゲイのボクサー、オーランド・クルス(Orlando Cruz)が、彼を非難した。
「同性愛者は動物以下だ」
パッキャオはボクシングで8階級制覇した経歴を持ち、フィリピンでは英雄的存在で国民からの人気も高い。しかし、現地メディアの取材で、ゲイカップルを「動物以下である」と発言したことで、フィリピン国内から一気に非難を浴びた。
「そんなことは常識だ。動物の同性同士が交尾しているところを見たことがあるか?」
「動物でもオスとメスの区別がつくのだから、動物の方がマシだ。」
「もし、男が男と、女が女とつがうのであれば、それは動物以下だ。」
パッキャオの差別発言への批判
Pink Newsによると、プエルトリコ出身で2012年にゲイであることをカミングアウトしたボクサー、オーランド・クルスが、最近のパッキャオの同性愛への差別的発言について「無責任である」と非難しているという。
「同性愛者を動物のように例える発言は、非常に無責任だ。」
「僕は同性愛者だけれど、あなたに私のライフスタイルを判断される筋合いはない。」
と彼は述べている。
世間からの批判を受け、パッキャオは同性愛を非難したわけではないとすぐに謝罪した。しかし、彼はクリスチャンであるパッキャオは聖書の教えに従っただけだと述べており、同性婚に反対する立場は変えていない。
ナイキもスポンサー契約を打ち切り
パッキャオのスポンサー企業であったナイキは、2006年から10年近く継続してきた契約を打ち切ることを明らかにした。17日に発表されたナイキからの声明では、
「マニー・パッキャオの発言は嫌悪感を引き起こすものだった。」
「ナイキはどのような差別にも強く反対しており、これまで長くサポートしてきたLGBTの権利を支持する。」
「私たちはパッキャオとの契約を打ち切る。」
と発表されている。
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