世の中を変えるためには何が必要か
SNSなどで叩かれたりすることもある、LGBTに関する活動。このLGBT活動は日本をより良い社会にしていくために行なわれているものなわけだけれど、日本社会は何をどうしたら変わっていくのかしら。
日本を動かすアクターは、LGBT活動家だけじゃない
日本を動かしていくものってなんなのかしら。トリニティ (三位一体)という言葉がキリスト教にはあって、3つのどれも欠けてはならないということなるのだけど、その3つのものは、
- 情熱 (LGBT活動をする人たち)
- 非当事者 (社会を動かす立場にいる多くの人たち)
- オープンな当事者 (カミングアウトを通じて見えるようになったLGBTの姿)
と定義できるのではないかしら。
情熱だけでは成り立たない。時には作戦だったり、どこか他の団体や人との関係性を配慮する気持ちも必要。
非当事者だけではLGBT活動はできないし、学ぶことは中途半端になってしまう。
そしてカミングアウト済みの見える存在だけじゃ、ただの自己主張になってしまう。要は、きっと、世の中を変えていくのは、みんなであり、私たち1人1人だと思うの。
1. 情熱
私は今の自分の立場を利用して、民間的な面と政治的な面からLGBT活動といわれるものに関わっている。そこで感じていることとして、
今生きてる自分の立場を良くするというよりも、これから大人になって苦しむことがあるであろう子どもや、これから生まれてくるLGBTのために活動をしている人たちが多いんですね。
感動しました。子どもを持たない選択が多いであろうLGBT当事者が次の世代が少しでもより良く生きられるように持つものを捧げている。
しかも今生きてる自分は仕事に、LGBT活動にと大忙し。
例えば、安定した組織で働くのではなく、自分たちでLGBT向けのサービスを考えて起業をし、安定した収入がないから自分の生活すら危うくても、立ち上げた会社がピンチになっても熱意で乗り越えていたり。組織で働きながら多くの団体をまとめて動かして、仕事中の休み時間をLGBT運動に関わる作業に費やしていたり。
何気なく言っていたのかもしれないけど（それにしては重い）「倒産やめました！」と「早めのお昼いただいていいですか 永田町へ」という二つの言葉は、自分の生活をはさておき、LGBT活動に心身を捧げる人たちの情熱のこもったものでした。LGBT活動だけでなく人種差別撤廃もそうですが、情熱ありきの変化よね。
2. 非当事者
残念ながら、世の中の多くはLGBTではない人たちで、物事を動かせる立場の人たちは非当事者ですね。（もっと言えばおじさんたち）その非当事者が耳を傾けてくれればちょっとずつ変わっていく。今では政党内のLGBTに関する動きや、広まりつつある地方自治体のLGBTに対する政策や、非当事者も動いている予感がしてきています。
最近ではLGBTについていろいろ聞いてきてくれたり、「何も悪いと思わない」などと言ってくれる人が増えてきたような気もします。時代に遅れないようにとか、市民の支持を得るために、とかもあるのかもしれないけど、未来はそんなに暗くないのかもしれない。
3. オープンな当事者
LGBTだとカミングアウトしている存在。彼ら彼女らの勇気は確実に、非当事者を良い意味で驚かせていることでしょう。そしてメッセージをちゃんと発信しているところがまたすごい。
特に、オネェと笑われてきた存在が未だに面白おかしくメディアに扱われる反面、真面目なLGBT、言うならば「いじっても面白くないオネェ」が出てきたことは意味があると思います。個人的には、イカホモじゃなくてホゲないゲイがそろそろ出てきてもいいんじゃないかしら、と思ったりするわ。
※カミングアウト至上主義には反対で、みんなカミングアウトしたほうがいいと勧める意味ではありません。
すべての制度は努力の賜物。ストレートだってそう。
最終的に実行に移した人が評価されてしまうけど、出来上がった制度はみんなの努力の賜物。
あーんたがぼけーっと夢見る結婚だって、契約であり、制度であり、誰かが作った制度なの。男性が女性の家に通って3日目に結ばれるっていうめんどくさいことしないでも紙とはんこだけでできるようになったのは誰かが頑張ったからなのよ。
人の努力を邪魔したりね、誰かの努力の賜物を当たり前と思ったりする、そんな社会ではダメよ。だから『お前ら渋谷に住めよ』とか『ホモはオランダで住めばいいじゃん』とかそういうこと言う人は、自分がどんな権利を得ているのか、そしてそれは過去に、誰かが一生懸命努力してくれたからだっていうことに気づいてない、どブスなのよ。LGBT活動をしたり、何かしら自分なりに努力をしているLGBTの人たちは、そういう変な言葉なんか全く気にしなくていいし、本来は尊敬されるべき人たちだと私は、心から思います。
