性別についての設問で23種類の選択肢
The Argusによると、英国南部に位置する自治体ブライトン・アンド・ホヴ(Brighton and Hove)にある学校で実施された行政によるアンケートにおいて、男女を含めた23種類ものジェンダーカテゴリーが設けられていたという。この動きは、生徒からも保護者からも歓迎されているようだ。
ジェンダーカテゴリーが23種類
ブライトン・アンド・ホヴのすべての学校において、13歳から18歳までの生徒たちを対象とした、子ども弁務官事務所(the Office of the Children’s Commissioner)によるアンケート調査が行われた。このアンケートに注目が集まった理由は、回答者の性別についての設問にあった。
「あなたは自分のジェンダーをどのように定義しますか?」という設問で、一般的な男女の性別の他に、「gender fluid/流動的なジェンダー」、「non-binary/男女のどちらでもない」、「trans boy/トランス・ボーイ」、「trans girl/トランス・ガール」など、23種類のジェンダーカテゴリーが与えられていたのだ。
またよく見ると、「回答しない/Rather not say」や「その他(記入してください)/Others (please state)」などの欄も設けられているのが分かる。
生徒の悩みに真摯に向き合おうとする学校
生徒が宿題としてアンケートを実施したブラチントン・ミル・スクールのアシュリー・ハロルド(Ashley Harrold)校長は、以下のように述べる。
「私たちとしては、生徒が自分に自信を持てなかったり、友人から受け入れられていないと感じたりなど、彼らの幸せの妨げになるようなことは全て、学校のカリキュラムで取り組むべきことだと感じています。」
「すべての生徒が安心して、学校において歓迎されるよう、私たちはとても熱意を持って取り組んでいます。ジェンダーアイデンティティに関しては、一部の生徒にとって実際的な悩みとなっています。」
今回のアンケートについては、不快感を示す保護者も一部いたようだが、学校側は特に保護者からの許可を求めないよう指示されていたと学校関係者は述べている。
活動家も今回の動きを歓迎
トランスジェンダー活動家のソフィー・クック(Sophie Cook)氏は、今回のアンケートを賞賛している。
「もし、性別違和と戦っていて、また孤独を感じたり、混乱したりしているのなら、私たちにとって10代というのは恐ろしい時期です。
今回、カテゴリーのリストが設けられることで、この辛い経験の最中にある若者たちが、自分がいま経験していることとのつながりを見出す手助けが出来るだろうと私は思っています。」
画像出典:The Argus