レズビアンの女優エレン・ペイジのインタビュー
映画『JUNO(ジュノ)』などで知られる、オープンリーレズビアンの女優、エレン・ペイジは、ゲイやレズビアンの俳優に対するハリウッドのダブルスタンダードを批判した。
レズビアン女優はストレート役を演じられない?
雑誌Elleにエレン・ペイジのインタビューが掲載されている。Pink Newsによれば、これまでの映画の中で彼女数々のヘテロセクシャル女性を演じてきた一方で、レズビアン役と決めつけられてしまうことに関して、彼女の意見を述べたという。
「『エレン、あなたは7人連続でストレートの役を演じていますね。…クィアなことをしなくていいのですか?』とは誰も私にたずねて来ません。」
「まだダブルスタンダードが存在しています。…私は映画の中で、男性に毒薬を飲ませましたし、拷問もしました。一晩中ローラーゲームのスターになっていたこともあります。」
「しかしレズビアンであると公表している現在、私はストレートの役を演じることができないのでしょうか?」
多様性に欠ける映画業界への批判
映画業界には人種差別など様々なマイノリティに対しての差別があるということについては、ゲイの俳優であるイアン・マッケランも最近同様の発言をしていた。しかし、彼女は全てのマイノリティについてさらに大きな視点から、この問題を捉えている。
「私は、自分が十分に評価されていないと感じているどんな集団に対しても大きな共感を覚えます。オスカーは大きな問題のたった一部ではないかと思うのです。」
「オープンリーゲイとしてオスカーを受賞した人はまだいません。偏見かそれとも偶然か、どちらなのだろうと考えています。」
彼女のカミングアウトのきっかけ
また、彼女は昨年公開された映画『フリーヘルド(Freeheld)』でレズビアンの役を演じている。この映画では、ニュージャージー州の警官が末期ガンと診断されたあと、同性のパートナーであっても自分の年金受給の権利を与えられるよう訴える姿が描かれている。
彼女は2014年2月にLGBTのサポートイベントにて、レズビアンであることをカミングアウトをしていた。しかし、彼女がカミングアウトを決意するまでに6年もの時間がかかったという。
「この映画の展開が私個人の人生と重なり、私の不安は吹き飛ばしてくれました。」
「クローゼットの状態でこの役を演じるのはあまりにもふさわしくないと感じました。カミングアウトをするまでは長い道のりでしたが。」
と彼女は語った。
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