台北史上初!同性カップルの「合同結婚式」参加が認められる

台北市主催の合同結婚式に同性カップルの参加が認められる

10月24日、台北市主催の合同結婚式(※注1)に台北史上初めて同性カップルの参加が認められ、10組の同性カップルが結婚式を挙げることとなった。合同結婚式は1973年から現在まで、およそ40年以上にわたり開催されてきたものである。

台北市市長であるKo Wen-je市長が司会を務めた今回の合同結婚式は、123組のカップルが参加し、台北市立大学のスポーツスタジアムで開催された。

今回の台北市の合同結婚式は、桃園市で同様のイベントが開催された翌日に開催された。なお、桃園市の合同結婚式でも同性カップルの参加が認められたため、桃園市は台湾史上初めて同性カップルの参加を許可した市となった。

(※注1:合同結婚式とは、市や政府などによって開催される、複数のカップルが同時に結婚式を行うというものである)

台湾のLGBT活動家も結婚式に参加

LGBT人権活動家であるNelson Chen氏と、彼のパートナーであるKao Chih-wei氏は、今回の合同結婚式で結婚式を挙げた。彼らは式への参加について、次のように語っている。

「今日の結婚式は、私たちの交際関係が10周年を迎えたことを祝うという意味だけでなく、同性カップルでも合同結婚式に参加できるようにしようという台北市の決定に対する支持を示すものでもあります」

また、Nelson Chen氏は台湾の情報通信社である中央通信社に対し、次のように語っている。

「台湾では、未だ同性婚が法的に認められたわけではありません。しかし、もしもより多くの同性カップルが勇気を出して進めば、それは社会にとって、良いモデルケースとなるでしょう」

同性婚に関する活動を続けてきた彼らは、2006年に彼らの結婚式の祝賀会を公に向けて開催し、さらに同性婚合法化を求める訴訟を起こすなど、精力的に活動を行ってきた。

台湾では未だ同性婚が法的に認められていない

今回のように、市が開催する合同結婚式への参加を認められたにもかかわらず、台湾では未だに同性婚が法的に認められていない。現在の台湾において、同性間の結婚式はあくまでも「シンボル」であり、法的な効力を持つものではないのである。

しかしそれでもなお、活動家たちは先駆者として、政府が同性婚を認めることを望み、政府の動きを見つめている。

LGBTの権利支持者であり、政界への立候補者でもあるJennifer Lu氏と、彼女のパートナーとして合同結婚式に参加したChen Ling氏は次のように語っている。

「私たちは長い時間をかけて、やっと一歩前進しました。これからは、法整備などの面においても進歩があることを願っています」

台湾では2013年に同性婚合法化に関する法案が第一回目の審議会を通過したものの、それ以降、現在まで特に進展がないままになっている。台湾では、法案が可決・公布されるためには3回の審議会を通過しなくてはならない。

Taipei Timesによると、台北市、桃園市、台中市、高雄市が合同結婚式に同性カップルが参加することを認めると約束しているものの、台北市の新市長であるEric Chu氏や、台南市のWilliam Lai氏は「政府が同性婚を公的に認めるまえに合同結婚式への参加を許可することは不適切である」と主張している。

〈画像引用元・出典〉Gay Star News

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