LGBTのための学校とは?
英国でLGBTのための学校
英国にて、LGBTのための学校が誕生する。既に資金調達を終え、マンチェスターの中心に設立される予定で、40人ほどの学生を受け入れるのだという。ただし、正規の学校に通い続けたい生徒は、他の学校に通いながら部分的に通うこともできる。
UK’s first LGBT school planned for the Manchester
この学校は、正規の学校になかなか馴染めない学生を主眼において設立されるが、参加したい人であればLGBT 以外の人でも参加することができる。
学校を運営するLGBT Youth North West という団体は、「この試みは先駆的なものであり、今後英国の各地で似たようなものが生まれていくだろう」と述べている。
ちなみにだが、「ハーヴェイ・ミルク・ハイスクール」というLGBT のための学校が、既に米国のニューヨークにも存在している。
「この学校は、正規の学校に馴染めなかったLGBTの学生のためにある」
団体の戦略ディレクターであるアメリア・リーは以下のように述べる。
「この学校は、正規の学校に馴染めなかったLGBTの学生たちのためにあります。」
「12月に、マンチェスターで私たちはリジーという少女に出会いました。彼女は自分のセクシュアリティを打ち明けられないことで苦しみ、両親に言えないことを悩んで、公園で自殺を図りました。」
「多くのLGBTの学生たちが辛い時を過ごしています。だから私たちは、そういった生徒たちに対して、何か助けになることをして、支えになりたいのです。」
日本においても存在する、LGBTの学生たちの苦悩
では、日本においては、LGBT にとって学校はどのような環境にあるのだろうか?
「LGBTってなんだろう?」という書籍に、様々なデータが掲載されている。
・約93%の子どもが学校において同性愛について適切な教育を受けていない
(REACH ONLINE 2005 より)
・厚生労働省の委託事業である無料電話相談室には、LGBT専用回線があり、1日約1,500件以上、年間63万件以上の電話があり、かつその半数は10代〜20代の若者
(よりそいホットライン平成25年度報告書 より)
・ゲイ・バイ男性の約65%が自殺を考えたことがある
(REACH ONLINE より)
・全国の学校から606件の性同一性障害の生徒の報告がある
(学校における性同一性障害に係る対応に関する状況調査2013 より)
このように、様々なデータから、日本においてもLGBTの学生たちは悩み、苦しんでいるという現状が読み取れる。
日本においても、教育の場において、いかにLGBTの学生が学習していきやすい環境にしていくのかが、議論されるべきである。