ユーロビジョンの優勝者コンチータ・ヴルスト
コンチータ・ヴルスト(Conchita Wurst)をご存知でしょうか?
2014年のユーロビジョン ソング コンテスト(Eurovision Song Contest)の優勝者で,日本にも来日したことがあります。
本名はトーマス・ノイヴィルト(Thomas Neuwirth)と言い、体は男性ですが、外見は女性です。ところが、彼女の面白いところは、男性の象徴であるヒゲを残しているところです。女性の格好をしているのにのにもかかわらずヒゲを生やしているという、その違和感がたくさんの人の目を惹きつけました。
コンチータ・ヴルストとはどんな人?
オーストリア出身の歌手で、もともとはゲイ男性として本名で歌手活動をしていました。しかし、学生の頃にゲイであることからいじめを経験していた彼女は、芸名をConchita Wurstとしてドラァグクイーン歌手として活動を始めました。
名前のWurst(ヴルスト)とはドイツ語でソーセージという意味です。ドイツ語の「Das ist mir doch alles Wurst」から由来しており、「人は外見が違ったり、思考は違うが、そんなことはどうでもいいことだ!」という意味があり、そのような願いを込めてこの名前を選んだと言います。
そんな彼女がヨーロッパで有名になったきっかけがEurovisionです。
コンチータを一躍有名にしたEurovision Song Contestとは
そんなコンチータですが、欧州放送連合(EBU)加盟放送局によって開催されるEurovisionというコンテストで優勝したことでヨーロッパ中で有名になりました。
このコンテストは1956年から毎年行われている歌のお祭りです。
テレビ局の連合により成り立っている為、テレビ局によっては国内選抜のオーディションをテレビ番組として行い、その優勝者がEurovisionへの出場権を得るとしている国もあるようでが、選出方法は各国により様々です。
参加国は欧州放送連合に加盟する放送局がなくてはならない為、ヨーロッパ以外の国でも欧州放送連合に加盟する放送局がある国は参加は可能です。
コンテストでは各国の代表者が1曲を歌い、そのパフォーマス性を競います。
審査員は参加国の視聴者全員で、電話投票で視聴者が投票でき、それを各国で集計し、投票が多かった上位3名にそれぞれポイントが入り、最終的に一番ポイントが高かった国の代表が優勝となります。
コンチータが優勝した時のパフォーマンスがこちらです。
声も体も女性っぽい彼女ですが、実は髪の毛はウィッグをつけており、普段は男性の格好をして暮らしているようです。女装はあくまでもエンターテイメントの一部のようです。
ですが、そんな彼女が世界に発信しているメッセージ、「人は皆、同じだ!」には多くの人が共感を得ていることが、彼女がEurovisionで優勝したことからもわかります。彼女の活躍でこれからも世界LGBTへの理解が広がっていってくれるのではないでしょうか。
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