ビルゲイツ、HIVのために6億円を寄付
ビルゲイツはMicrosoft の創業者だが、2008年にMicrosoftから退職し、慈善家として「ビル&メリンダ ゲイツ財団」を運営している。先週、彼はフロリダにてHIV研究を行うスクリップス研究所の研究者たちに、580万ドル(日本円にして約6億円)を寄付した。
HIV治療に革新を
今回寄付を受けたスクリップス研究所では、筋肉細胞に遺伝子を注入することで、HIVと闘う免疫システムを作るという、革新的な手法を研究している。スクリップス研究所にて勤務する免疫学の教授であるマイケル・ファーザンはこう語る。
「この手法は、基本的な遺伝子治療技術をHIVのワクチンにおいて利用したものだ。私たちはワクチン、特にHIVのワクチンに対する従来の考え方を捨てて考えるようになってきている。」
ビルゲイツ「15年以内にHIVワクチンができる」
この研究はHIV治療を革新する可能性を秘めた、大規模な研究のうちの1つだ。ビルゲイツは今年初めに開催されたダボス会議(世界経済フォーラム)において、15年以内にHIVのワクチンができるだろうと予言している。ビルゲイツは「この15年以内の間に、我々は2つ、新しいものを手に入れるだろうと考えている。マラリアとエイズを95〜100%減少させるようなツールで、これらは15年以内に開発されることだろう。」
慈善家としてのビルゲイツ
2000年、ビルゲイツは妻のメリンダ氏とともに、世界最大の慈善基金団体であるビル&メリンダ ゲイツ財団を創設。2013年で、ビルゲイツの総資産額は約7兆円と言われているが、エイズなどの対策や、途上国の開発援助、アメリカの教育支援などに多額の寄付を行っている。こういったIT業界の資産家の多額の寄付はその後の資産家も刺激しており、フェイスブックのザッカーバーグ氏や、グーグルのラリーページ氏とセルゲイ・ブリン氏なども多額の寄付を行っている。日本では児童相談所などにランドセルなどを送る「タイガーマスク」運動が話題になったことは記憶に新しい。しかし日本における寄付市場は2012年時点で6,900億円、アメリカの寄付市場は2012年時点で30兆円と言われており、アメリカと日本の寄付市場の規模には大きな差があるのが現状だ。
画像出典:http://www.kpbs.org, Pink News
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