ロシアのテレビ司会者が同性愛宣伝禁止法は無意味だと主張
ロシアは、2013年に「同性愛宣伝禁止法」を制定し、同性愛などの“非伝統的な性的関係”を未成年者に対して公の場で知らしめる行為が禁止している。一方、ロシアのテレビ番組のベテラン司会者ウラジミール・ポズナー(Vladimir Pozner)氏は、この法律に対して異議を唱えている。
「同性愛宣伝禁止法は全く意味を成さない」
81歳のベテランテレビ司会者、ウラジミール・ポズナー氏は、異性愛者を同性愛者に変えること、またその逆も同様に不可能であるから、ロシアの同性愛宣伝禁止法は全く意味を成さないと考えている。
政治家は一般市民の性生活への干渉をやめるべき時が来た、と彼は話す。
「あなたたちに何の関係がある?なんの関係もないでしょう!もし大人の男性2人が一緒に寝たいのなら、寝かせてあげればいい。もしあなたがそれを気に入らないのなら、あなたは彼らと一緒にセックスしなければいいんだ。」
ポズナー氏はBusiness-Gazeta.RUにそう語った。
ポズナー氏の主張
LGBTコミュニティがロシアに“彼らの文化を押し付けてきている”ことについて質問されたときは、ポズナー氏は以下のように答えた。
「“押し付けている”というのはどういう意味だろうか?もし私が男性ではなく女性を好きならば、私は“押し付けている”ことになるのだろうかね?」
また、2013年6月に制定された、同性愛を広める行為を禁止する同性愛宣伝禁止法は、ソ連時代の遺物であると彼は主張する。
「同性愛者であることは罪ではない。
…もしあなたが神が世界を創ったと信じているのならば、そう、世界の人口の10%は同性愛者である。あなたは神が世界の人口の10%をそうしようと決めたのはなぜだと答えるだろうか?」
また、自分の性別を変更したがるという若い人たちの間での“西洋のブーム”について意見を求められたときは、彼はそんな疑問は馬鹿げているとしてその質問を一蹴した。
「思いつきで性別を変える人など一人もいない。それは絶対にブームなどではない。」
1961年からジャーナリスト、そしてアナウンサーとして活躍してきたポズナー氏は、現在のロシアの状況について、率直で正直な価値判断を下すことで広く知られている。2014年にはLGBTのメディア表象をチェックしているNGOのGLAADから、彼のLGBTコミュニティへの支持を讃えられ、ゴールド・メダル賞が彼に授与されていた。
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